節分の時期には、豆まきと並んで恵方巻の楽しみ方が話題になります。
色々な具が入った魅力的な恵方巻ですが、その食べ方については意見が分かれます。
一般的には無言で食べるものとされる恵方巻ですが、笑いながら食べる風習もあるようです。
では、恵方巻を正しく食べるには、どちらが適切なのでしょうか?
さらに、一気にかぶりつく必要があるのか、醤油を使ってもよいのか、そんな疑問を調べてみました。
恵方巻を笑いながら食べる理由は?
通常は無言で食べるとされる恵方巻ですが、笑いながら食べるという習慣もあります。
では、恵方巻の本当の食べ方はどちらなのでしょう?
笑いながら食べる恵方巻の背景は何なのでしょうか。
節分の日、立春の前日に食べる恵方巻は、新年の福を呼び込むためとされています。
旧暦で立春は新年の始まりにあたり、節分は大晦日のようなものです。
新年を迎えるためには障害を取り除く必要があり、笑いがその役割を果たします。
この考え方は五行思想に基づいています。
万物は木、火、土、金、水の五つの元素で成り立っており、春は「木気」に属します。
「木気」は「金気」に弱いため、春の到来を妨げる「金気」を排除するために「火気」である笑いが必要とされます。
無言で恵方巻を食べるのはなぜ?
無言で恵方巻を食べる習慣も存在しますが、その起源については諸説あり、文献による明確な記載は少ないです。
一つの説として、節分の日に大阪で「丸かぶり寿司」というイベントが開催されたことが始まりとされています。
この風習は昭和初期に「幸運巻寿司」として太巻きへと進化し、節分の夜に恵方に向かって無言で願い事をしながら一気に食べる習慣が定着しました。
しかし、なぜ無言で食べるのかという疑問もあります。
無言で食べる理由は何か?
恵方巻を無言で食べるのは、途中で話してしまうと福が逃げると言われているためです。
1932年に大阪鮓商組合が配布したチラシには、「恵方に向いて無言で巻寿司を丸かぶりすれば、その年は幸運に恵まれる」と記されています。この由来に基づき、無言で食べるのが良いとされています。
笑いと無言、どちらが正解なのでしょうか?
結論としては、笑いも無言もどちらも正解とは言えません。
恵方巻の起源自体が諸説あるため、食べ方のルールも一概には言えないのです。結局のところ、恵方巻の食べ方については、無言でも笑いながらでも、どちらも間違いではないと言えるでしょう。
恵方巻の正しい食べ方:一気に丸かじりは必要?
恵方巻の食べ方には、特定のステップがあります。
- 恵方を向いて食べる
- 食事中に願い事を考える
- 一本を無言で丸かじりする
しかし、特に難しいのがこの丸かじりの部分です。
子供や高齢者もいるので、一本を丸かじりするのは喉に詰まる危険があって現実的ではありません。
そのため、最近では丸かじりしない人も増えてきています。
それではどうやって食べるのが良いのでしょうか。
- 恵方を向いて食べる
- 食べる間、無言で願い事をする
恵方を向いて無言で願い事をするのは共通ですが、それが終わったら、切って食べたり、少しずつ食べたりしても大丈夫です。
最初の数口で願い事をすれば、その後は自由に食べても問題ありません。
恵方巻に醤油を使っても良い?
恵方巻に醤油をつけることは許されるのか、という疑問があります。
特に、一本丸かじりする場合には醤油が欲しくなることでしょう。
しかし、醤油を使うことに関して厳しいルールはありません。
一本丸かじりする場合は、最初に醤油をつけることがおすすめです。
具材に染み込ませる方法もあれば、海苔の外側につける方法もあります。
お好みで醤油を使ってください。
まとめ
恵方巻には一般的な食べ方がありますが、厳格なルールはなく、時代によっても解釈が変わっています。
恵方巻の食べ方には他にも色々な疑問があります。
例えば、目を閉じるかどうか、立って食べるか座って食べるか、太巻きを選ぶか、口から離すか離さないか、切るか切らないか、具材は7種類必要か、お寿司として食べるかロールケーキなどで代用するか、などです。
しかし、結局のところ、恵方巻を食べる際に重要なのは以下の2点です。
- 恵方を向いて食べる
- 願い事をしながら食べる
これを考えると、あまり堅苦しく考えずに、安全で楽しい方法で食べることが大切です。