小学校の卒業を記念する文集を書く際、何をテーマにするか迷うことがよくあります。
原稿用紙を開いても、どんな内容を書き始めればいいのか、頭を悩ませる時がありますよね。
そんな時のために、文集に載せる話のアイデアの探し方、文章の長さや文集全体の構成、そしてタイトルのつけ方まで、実践的なアドバイスと例をお伝えします。
小学生向け卒業文集の書き方
小学校卒業にあたり卒業文集を書かなければいけないという方も多いかもしれません。
小学生向けの卒業文集の書き方と実際の例文をご紹介していきます。
テーマの選び方とアイデアの探し方
文集に何を書くか考えあぐねる時、まずはアイデア探しから手をつけましょう。
アイデアを探す前のステップとして、まずは全体のテーマを決めることがおすすめです。
テーマは大きく2つに絞ることができます。
・小学校の6年間を振り返る過去の思い出
・中学校入学後の希望や将来の夢などの未来
これらのテーマからひとつを選んでも良いですし、過去と未来の両方を織り交ぜても面白いでしょう。
小学校時代の思い出を振り返る
小学校での6年間は、忘れられないイベントや行事が盛りだくさんで、思い出も豊富にあります。
ただ、その思い出をすぐに文章にするのはなかなか難しいものです。
思い出に関するアイデアを見つける一つの方法は、過去6年間で体験したイベントや行事をリストアップしてみることです。
それらを年度ごとに整理すると、その時の感情や学んだことが思い出され、思い出の整理がしやすくなります。
例えば、
このようなイベントが挙げられます。
中学校生活や将来の夢に目を向けて
小学校の思い出からピンとくるアイデアが見つからない場合、未来への目を向けてみましょう。
これから始まる中学校生活で挑戦したいことや、追い求めたい将来の夢について書くのも良いでしょう。
未来については何も決まっていないので、自由に思い描くことができます。
将来の夢をテーマにする時は、自分の関心があること、好きなこと、得意なことを出発点にしてみましょう。
例として、学業、スポーツ、クラブ活動、受験、恋愛、趣味、仕事などがあります。
自分が興味を持っていることから、将来の目標を見つけ出し、その夢を実現するためにはこれから何をすべきかを考えてみると良いでしょう。
そうして、中学や高校での活動を通じて、将来の夢へと一歩ずつ近づいていくことができます。
まずは、自分の好きなことやこれからどう生きていきたいかについて、じっくりと考えてみることが大切です。
小学校の卒業文集の書き方:内容のボリュームと構成のポイント
テーマが決まり、具体的に何を書くかが定まったら、次は卒業文集の全体的な構成を練り上げましょう。
文集のページ数は学校やクラスによって異なるかもしれませんが、例として、原稿用紙3枚、つまり大体1200文字を目安にしましょう。
以下は、小学校での6年間を振り返りながら書く際の一つの構成案です。
小学校生活の振り返り方
選んだエピソードを3つに絞って、それぞれ約300文字で書き、序章と結章をそれぞれ約150文字で加えるという形です。
エピソードの数は、2つや4つなどに調整しても大丈夫です。
【原稿用紙3枚、約1200文字の構成案】
- 序章 ※約150文字
- エピソード1(体験とその時の感想)※約300文字
- エピソード2(体験とその時の感想)※約300文字
- エピソード3(体験とその時の感想)※約300文字
- 結章 ※約150文字
最初はたくさん書けるか不安に感じるかもしれませんが、大枠の構成が決まり、各エピソードに割り当てる文字数が定められていれば、無理なくまとめられます。
エピソードを300文字で書く際、どのような出来事で、なぜそれを選んだのか、その時の感情などを中心に据えて進めると良いでしょう。
将来の夢を書く際の構成
将来の夢に関しても、似たような形で3つのポイントに分け、それぞれ約300文字で書き、序章と結章をそれぞれ約150文字で構成する方法があります。
ポイントの数は変更しても問題ありません。
【原稿用紙3枚、約1200文字の構成案】
- 序章 ※約150文字
- 将来の夢(最終的な目標について)※約300文字
- 中学校での目標※約300文字
- 高校での目標※約300文字
- 結章 ※約150文字
この構成では、まず将来の夢を書き出し、その夢に至るまでのステップを順に記載していきます。
夢を追い求める理由、夢に至るまでの過程などを織り交ぜると良いでしょう。
例えば、「プロサッカー選手になりたい」という夢がある場合、中学や高校でどのような取り組みをするべきかを自分なりに記述するのがおすすめです。
【サッカー選手になるために参考にしたいキーワード】
例としては、
技術習得、ルールの理解、フォーメーション、ポジションごとの役割、チームワーク、トレーニング内容、精神力、体力、主力選手としての活躍、大会参加、Jリーグや国際大会への挑戦、語学の学習
などが挙げられます。
これらのキーワードを踏まえて、自分の考え、楽しい経験、苦労したこと、達成したい目標などについて述べると、充実した内容になるでしょう。
目標に対する熱意があれば、書きたいことが自然と溢れ出てきます。
小学生のための卒業文集作成ガイド:タイトルの選び方
卒業文集を完成させる過程で最も大切なのが、ぴったりと合うタイトルを見つけることです。
文章を書き始める前にタイトルを考える人は少なくありませんが、文章を進めていく中で、選んだタイトルが内容に合わなくなることがしばしばあります。
タイトルと本文の不一致は、文集全体の質を下げる原因となります。
この問題を避けるため、文章全体を書き終えてからタイトルを決めるのが賢明です。
初めにタイトルを設定する必要がある場合は、まず仮タイトルをつけ、全文を書き上げた後で内容に適しているか確認し、その上で正式なタイトルを決定します。
「将来の夢」のような一般的なタイトルを選ぶか、「プロサッカー選手になる夢」のように具体的にするかは、書きたい内容が明確になってからでないと決められません。
また、学校によっては卒業文集の作成に関する指導があるかもしれませんので、それに耳を傾け、指示に従って作業を始めることが大切です。
どうして卒業文集を書くの?
小学校の卒業は、子どもたちにとって人生の初めての大きな節目の一つです。
この時期に「卒業文集」を書くことは、単に記念品を作る以上の意味があります。
最後に、小学校の卒業の前に卒業文集を書く意味とその将来に向けた必要性について解説します。
卒業文集を書く意味
小学校の卒業の前に卒業文集を書くのにはどんな意味があるのでしょうか?
1. 自己表現の練習
卒業文集を通して、子どもたちは自分の思い出や夢、感謝の気持ちを言葉にする練習をします。
この過程で、自分の感情や考えを整理し、それを他人に伝える能力が養われます。
2. 思い出の保存
小学校生活は、友達や先生との出会い、学んだことや体験したことが満載です。
卒業文集にこれらを記録することで、大切な思い出を形として残すことができます。
3. 達成感の体験
一つの大きな区切りを終える際に、それを振り返り、文書としてまとめ上げることは、達成感を感じる大切な経験です。
子どもたちにとって、自分たちの手で作り上げた卒業文集は、大きな自信となります。
将来に向けた必要性
1. コミュニケーション能力の向上
将来、学業や職場、日常生活で求められるコミュニケーション能力。卒業文集を作る過程で得た経験は、自分の意見を述べたり、他人と意見を交換する基礎となります。
2. 自己理解の深化
自分の過去を振り返り、それについて書くことで、自己理解が深まります。これは、将来の進路選択や自己実現に向けた大切なステップです。
3. 目標設定の練習
卒業文集に将来の夢を書くことは、目標設定の練習にもなります。自分が何を目指しているのか、どうすればそれを達成できるのかを考える良い機会です。
まとめ
卒業文集を書くことは、単なる伝統的な行事ではなく、子どもたちの成長に欠かせない意味深い活動です。
自己表現のスキルを磨き、大切な思い出を保存し、将来に向けた自己理解と目標設定の基礎を築く。
このように、卒業文集は子どもたちの人生の新たなステージに向けて、大切な一歩となるのです。
小学校での卒業文集は、選ぶべきテーマの発見から文集の全体構成の計画まで、手順を追って取り組めば、思いのほか簡単に進行できます。
選んだテーマに基づく主要なメッセージを定め、それを踏まえて内容を深めていくことで、文集の統一感を保つことができます。
文章が完成したあとにタイトルを考えることで、最も適切なタイトルを選べるようになります。
ただちに筆を取るのではなく、どのトピックについて書くか、自分が伝えたいことは何かを大まかに思い描くことが肝心です。
少しの創意工夫で、記憶に残る素敵な卒業文集を作成できるはずです。