夏休みは子どもたちにとって一番楽しい期間ですが、この時期に避けて通れないのが夏休みの宿題ではないでしょうか。
特に子供たちにとって頭を悩ませるのが読書感想文です。
私自身も小学生〜中学生の頃に夏休みの宿題の定番だった読書感想文には苦労した経験があります。
でも、読書感想文は書き方のポイントを押さえると意外と簡単に書けるようになるのです。
そこで、今回は小学校5年生から6年生の高学年の小学生向けに、「読書感想文の書き方」を詳しくご紹介します。具体的な例文も交えてわかりやすく解説するので、ぜひ参考にしてください。
読書感想文に向く本の選び方
「本を読むのが苦手だけど…」
「どうしても感想が思いつかない…」
子どもがこのような悩みを抱えている場合、興味のある本を選ぶことが大切です。
適切な本の選び方には以下のようなポイントがあります。
- 部活やクラブ活動に参加している
⇒ 関連するスポーツや活動に焦点を当てた本 - 動物を飼っている
⇒ 動物に関する本 - 友達とのトラブルに直面している
⇒ 友情をテーマにしたストーリー - 将来の夢を持っている
⇒ 自己啓発に関する本 - 歴史や戦争に興味がある
⇒ 戦争をテーマにした物語 - マンガやアニメが好き
⇒ 冒険やファンタジーのストーリー
興味が持てない内容の本は、大人でも読み進めるのが困難です。
そのため、共感できる本を選ぶと、読書感想文も書きやすくなります。
大人も楽しめる内容であれば、お子様の作文をサポートするのも一緒に楽しめるかもしれません。
例えば、大人と子供では異なる視点があることに注目する方法もあります。
気になる章があれば、その章についての感想文を書くのも良いでしょう。
気に入ったシーンには目印をつけましょう
読書が得意でない子どもたちにとって、本を読み終えた後に内容を思い出せないことがよくあります。
最悪の場合、本を最初から再度読む必要があるかもしれません。
私は本が好きで大人になってからも毎日のように本を読んでいます。
しかし、気に入ったページを「すぐに思い出して、開いて」と言われてもなかなか出てきません。
読書の最中は「このページの、このシーンいいな」と思っていても、後からそのページがどこだったのかを思い出せないことはよくあります。
そうならないためにも、読み進める際はポストイットを用意し、次のような場面で使用してみましょう。
- 面白いと感じた場面
- 感動した場面
- 登場人物が印象的だった場面
- 心に残る台詞
- 作者の意図が感じられる場面
すべての場面にポストイットを貼る必要はありませんが、「これはいいな」と思った場面に貼ると良いでしょう。
また、自分の本なら、気に入った箇所に赤ペンで線を引いたり、マーカーで囲ったりしてもいいですね。
さらに、時間があるなら、大きめのポストイットやノートに以下のようなことを書き留めておくと役立ちます。
- なぜそのシーンに感動したのか
- その時の登場人物の感情
- もし自分がその登場人物だったらどうするか
これらを本を読みながら行えば、感想文の半分はもう書けたも同然です。
その後はスムーズに感想文を完成させることができるでしょう。
オススメのポストイットは大きめのメモタイプ
読書感想文を書く前の「読書のタイミング」で必須なのがポストイットです。
気に入ったページ、シーンがあればどんどんとポストイット(付箋)を貼っていきましょう。
その際に貼ったポストイットにメモをするのがオススメ。
このような大きめタイプのポストイットなら文字が記入しやすいです。
小学校高学年の読書感想文の書き方
どのように構成するか?
読書感想文の書き方はさまざまですが、「早く終わらせたい」と思うなら、以下の構成をおすすめします。
- 題名
- 書き出し(本を選んだ理由)
- 本文1(あらすじ、省略可)
- 本文2(感想)
- まとめ この方法なら、比較的楽に書くことができます。
ここから一つ一つ詳しく説明していきましょう。
感想文の題名の付け方
感想文の題名は悩むところですが、「タイトルは何でもいい」と考えている方は、「〇〇を読んで」とシンプルにしても問題ありません。
シンプルな題名でも評価は下がりません。
しかし、もう少し印象的な題名を付けたい場合は、テーマに合ったタイトルがおすすめです。
例えば、以下のようなタイトルです。
- 友情:
「僕と〇〇の仲直り」「友情の価値を知った日」 - スポーツ・部活:
「全国大会への道」「努力は才能を超えるか」 - 動物:
「〇〇が家に来た日」「ペットは家族だ」 - 夢・自己実現:
「叶えたい夢」「目指すべきもの」 - 家族・祖父母:
「感謝を伝える重要性」「祖母からの贈り物」 - 戦争:
「世界平和の可能性」「みんなが仲良くする方法」
これらの題名からは、感想文の内容がなんとなく想像できますね。
読書感想文を書き始める前にタイトル(題名)が思い浮かばない場合は、題名は空白にして、次のステップに進みましょう。
タイトルを考える時間を長く使うよりも、感想文の文章を考える時間を優先的に使った方が効率的です。
タイトルは書き終わってから考えるのも1つの方法
読書感想文の書き始め
感想文の最初の一文って悩むことが多いですよね。
一行目が決まれば、その後はスムーズに進むことが多いですが、なかなかいいアイディアが浮かばないものです。
始めるのに困った時は、本を選んだ理由から書き始めるのがおすすめです。選んだ理由はどんなものでも構いません。
- 表紙が目を引いた
- 好きな動物が登場する物語だった
- 学校の先生がおすすめしてくれた
- ただなんとなく面白そうだった
どんな動機でも感想文へとつながるので、素直な理由を述べて大丈夫です。
例文:
これらの導入文は、なぜその本を選んだのか、どのような感情を持って読み始めたのかを示しています。
読書感想文を読み、評価する先生たちが、「もっと読み進めたい」と感じさせる内容がいいでしょう。
読書感想文のあらすじの書き方
読書感想文にあらすじを含めるかどうかは自由です。
「あらすじなしでも書ける」という方は、この部分を省略しても問題ありません。
一方で「感想文が苦手で、ページが埋まらない」という方は、あらすじを使って文字数を稼ぐ方法も考えられます。
あらすじは、短く簡潔にまとめるのがベストです。
小学校高学年の場合は、約120文字程度でまとめるのが適切です。最長でも360文字以内に収めるよう心がけましょう。
例文:
これらの「あらすじ」の文例は、本の主要な内容とテーマを簡潔に説明することで、物語の魅力を伝えるように書かれています。
読書感想文の本文の書き方
本文は自由に書いていいのですが、「何を書けばいいのかわからない」と悩むことがあるかもしれません。
そんな時は、本の中で特に印象に残ったシーンとその感想を書くのがおすすめです。
もし似た経験があれば、それを加えるとさらに良いでしょう。
印象に残ったシーンは、内容を深く掘り下げられる人なら一か所でも十分です。
「一つのシーンから長い感想は書けない!」と感じる人は、二、三か所取り上げるといいですね。
例えば、私がこの本から選んだ印象的なシーンは三つあります。
一つ目は〇〇のシーンです。この時、私は~~~と感じました。
二つ目は〇〇の場面です。その登場人物の行動が素晴らしいと感じました。
三つ目は〇〇です。その理由は~~~です。
このように簡単にまとめて書くと、感想文がすっきりとまとまります。
読書中に印象に残ったシーンに付箋を貼ると、後で書く際にも楽になります。
体験談を加えた感想文の例を挙げてみましょう。
例文:
これらの文例は、特定のシーンを詳細に記述し、そのシーンがどのように読者自身の感情に影響を与えたかを明確に書いています。
このように書くことで、感想文に深みが加わり、読んだ本の理解も深まります。
自分の体験を取り入れることで、感想文はより深みを増し、高い評価を期待できます。
少し難しいかもしれませんが、自分と共通点のある本を選ぶと、体験談も書きやすくなりますので、ぜひ挑戦してみてください。
読書感想文のまとめの書き方
感想文の最後の部分である「まとめ」では、本を読んで学んだことや、それをどう生活に活かすかを書きます。
例えば、次のように記述します。
- ・この本から人に優しくすることの大切さを学びました。これからは利害を超えて、さまざまな人に親切にすることを心がけます。
- この本を通じて平和の重要性を学びました。世界には今も戦争が続いており、私たちにできることは限られていますが、戦争が如何に人の命や尊厳を踏みにじるものであるかを広めることが大切だと感じました。
- 努力が天賦の才を超えることをこの本は教えてくれました。これまでの私は「どうせ勝てない」と諦めがちでしたが、これからは努力を積み重ね、結果を出すことができるようになりたいと思います。全国大会を目指します!
このような形で書けば、感想文のまとめとしては十分です。
これくらいなら、誰でも書けそうですよね。
小学5・6年生向け読書感想文の書き方
読書感想文に苦手意識があると難しい印象がありますが、一定の形式に沿って書けば意外と簡単に書けます。
完璧を目指すのではなく、まずは書いてみることから始めましょう。
そうすれば、すぐに感想文を書き上げることができます。