マイノリティとは?マイノリティの意味と社会の多様性を理解する

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「マイノリティ」ってどういう意味の言葉ですか?

確かに最近よく聞きますが、正確な意味をお伝えしますね

今回の記事ではマイノリティの意味。そして、マジョリティとの違いを理解できるようにお伝えをしていきます。

「マイノリティ」という言葉を聞いたことがあっても、この用語が意味するところやそれに関連する社会的な問題についての具体的な理解が不足しているかもしれません。この記事では、マイノリティの定義から具体的な例、マイノリティが直面する問題とその解決策、そしてSDGs(持続可能な開発目標)との関連性について詳しく解説をしていきます。

この記事でわかること
  • マイノリティとマジョリティの違い
  • マイノリティの意味と特徴
  • 社会的マイノリティの具体例
  • マイノリティが直面する課題の事例
目次

マイノリティ(minority)とは?

「マイノリティ」という言葉は「少数」や「少数派」を意味する英単語に由来しています。

日本語では主に「社会的少数者」と関連づけられます。社会的マイノリティの中には、様々なカテゴリーが存在しています。例えば、利き手、人種、性的指向などあります。英語では、同様の概念を指す「minority group」という言葉も使用されています。

マジョリティ(majority)とは?

マジョリティ(majority)は対照的に「多数」や「多数派」を表し、マイノリティとは対立する概念となります。

例えば、マジョリティ(多数派)の意見を汲み取ると個性が失われる。といったように使われますが、日常会話の中で「マジョリティ」を頻繁に使う人はまだ少ないかもしれません。

社会的少数者「マイノリティ」の特徴

「社会的少数者」または「マイノリティ」は、一般的な「少数派」の概念以上のものです。

マイノリティは社会全体から見ると少数派であるため、しばしば差別や偏見の対象となることがあります。

これは、彼らが異なる視点や属性を持つことが原因です。

ただし、注意が必要なのは差別や偏見の対象になりにくい特定の「少数派」、たとえば富裕層の中の特定の個人や、アパルトヘイト時代の南アフリカの白人などは、「マイノリティ」とは見なされていないということです。

逆に、「女性」や「アパルトヘイト時代の南アフリカの黒人」といった人々は、数的には多数であっても差別や偏見にさらされやすいため、「マイノリティ」と考えられることがあります。

数の大小がマイノリティの絶対的な基準ではないということです。

社会的マイノリティ

社会的にマイノリティと見なされる人々は、社会的マイノリティと呼ばれます。このカテゴリーには、障害を抱える人々や人種の違いが含まれます。社会的マイノリティの人々は、差別や偏見に直面しやすい立場にあります。

セクシャルマイノリティ

社会的マイノリティの中でも、性自認や性的指向に関連する人々はセクシャルマイノリティ(性的少数者)と呼ばれます。これには、同性愛者(ゲイセクシャル、レズビアン)、両性愛者(バイセクシャル)、性別違和(トランスジェンダー)、Xジェンダー(性自認が男性または女性どちらでもない人など)が含まれます。近年、このカテゴリーはしばしばLGBTQとして言及されます。

マイノリティの具体例

ここからは社会的マイノリティについていくつかの具体例を見ていきましょう。以下に、日本社会において存在し、不利益を被っている一部のマイノリティの例です。

左利きの人やハーフの人

日本人の約10%程度が左利きと言われています。右利きに比べると圧倒的に少ないことがわかります。

日常生活では右利きを想定したツール(例:ハサミやドアノブ)が多く、左利きの人にとっては不便な場面が多いのではないでしょうか。

ちなみにわたしも左利きです。食事の時、何かを書いている時は奇異な目で見られることもあります。また、右利き用のツールは使いにくいことが多々あります。例えば、ハサミを左手で使うと全然切れないこともあります。

ハーフ(一方の親が外国人の子供)もまた、日本ではマイノリティとされます。外見的な違いからいじめの対象になることがあるため、彼らも社会的マイノリティの一部です。

セクシャルマイノリティ

セクシャルマイノリティにはLGBTQなどが含まれます。このグループは、公共サービスへのアクセスが制約されたり、いじめの対象になりやすいことが多いです。日本の法律ではまだ同性結婚が認められておらず、他の性自認に対する理解も不足しています。

貧困層

貧困層も社会的マイノリティです。所得が少ない人々は、食事の品質や健康への影響などの問題に直面しています。深刻な貧困層は教育や医療などの基本的なサービスを受けるのが難しいことがあり、貧困は世代間で連鎖しやすいと言われています。さらに、貧困は他のマイノリティにも影響を及ぼし、就労機会の不平等や情報へのアクセスの不足などが問題となっています。

障がいや病気を抱える人々

身体的、知的、精神的な障がいを抱える人々や、慢性疾患を持つ人々も社会的マイノリティに含まれます。これらの人々は日常生活に制約を受けるだけでなく、就労や社会参加において差別を経験しやすいです。歴史的に、ハンセン病やエイズの患者が不当な差別を受けてきました。

近年では新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する差別や中傷も近年増加しています。

少数民族

日本には、アイヌや琉球民族などの少数民族が存在します。これらの民族は日本国内でしばしば差別や文化の弾圧にさらされてきました。さらに、移民として日本に移住した人々も、民族の違いから差別や偏見を受けることがあります。

宗教的なマイノリティ

宗教的な観点からもマイノリティが存在します。多くの日本人が宗教を信仰しないか、特定の宗教を信仰することが少ないため、信仰を持つ人々は宗教的マイノリティと見なされることがあります。このような人々は、宗教に関する偏見や差別を経験することがあります。

言語的なマイノリティ

日本における言語的なマイノリティには、地方方言、琉球語、アイヌ語などが含まれます。これらの言語は少数派であり、時折、標準語への同化政策によって危機に直面しています。また、日本に移住した外国人の中には、日本語が不自由な人々もおり、多言語対応や「やさしい日本語」の必要性が高まっています。

マイノリティが直面する課題とは?

ここまでマイノリティの概念と具体的な例についてはご紹介してきました。後半からは、マイノリティが抱える課題や問題点についても考えてみましょう。

マイノリティの存在が制度に反映されないこと

マイノリティは、さまざまな制度や法律の設計段階で念頭に置かれないことがあり、その結果、対象から除外されていることがあり、近年では大きな問題となっています。

性的マイノリティに関連する一つの具体的な例としてあげられるのが「結婚」の問題です。

日本の民法では、結婚は「一組の男女が夫婦となること」と規定されており、戸籍上の性別が異なる二人以外の結婚が認められていません。性的マイノリティを含む多くの人々にとって、結婚に関する法律が彼らを無視していると感じられることでしょう。

また、企業の人事や福祉制度などでも、性的マイノリティは制度の対象から漏れてしまうことがあります。

性的マイノリティ以外のマイノリティに対しても、同様の課題が存在する可能性があります。このように制度的に不十分である現実は、個人や集団の生活に不利益をもたらす可能性があります。したがって、各制度や法律が包括的であることが求められているのです。

差別、抑圧、人権侵害

マイノリティは、差別、抑圧、人権侵害のリスクにさらされることがあります。

歴史的な例として、第二次世界大戦中のナチスドイツによるユダヤ人に対するホロコースト(大量虐殺・絶滅政策)が挙げられるのではないでしょうか。また、日本国内でもヘイトスピーチやヘイトクライムといった問題が存在し、特に在日コリアンに対する差別問題は大きな社会問題となっています。

さらに、多くの国で同性愛に関連する行為(性行為や異性装など)が未だに違法とされており、違反者には終身刑や死刑が科せられる国も存在します。性的マイノリティに対する差別と偏見は、国際的な課題であり、彼らは差別と闘いながら生きることを余儀なくされています。

マイノリティ問題の解決に向けた取り組み

世界各地ではマイノリティ問題を解決しようとする様々な取り組みが行われています。その一部を事例としてご紹介します。

オランダ:同性婚の先駆者

日本では未だに同性婚は合法化されていませんが、オランダは2001年に同性婚を認める世界初の国となりました。この法律が施行された日には、4組の同性カップルが結婚し、その後も増加を続けています。また、LGBTQの権利を守るため、オランダではゲイ・プライドなどのイベントが盛んに行われています。さらに、オランダ王国の大使館を通じて、LGBTQへの暴力や差別の廃止を訴える国際的な努力も行われています。

日本:外国人の人権保護

日本では外国人の人権保護のための取り組みも進行中です。外国人に対するアパートの入居拒否や公共浴場での差別を解消するために、全国8か所の法務局や地方法務局に外国人の人権相談所が設置されました。さらに、外国人に対する差別と偏見を減少させるため、啓発活動や調査救済活動も行われています。

マイノリティ問題を解決するためにできること

まず大切なのはマイノリティへの理解を深めることです。これまでは少数派だった人々がSNSなどを通じて声を上げるようになり、存在がクローズアップされる機会も増えてきました。

周りの人々の理解が深まると、SDGs(持続可能な開発目標)の達成にも寄与します。SDGsは、国際的な課題に対処し、より公平で持続可能な未来を築くための国際目標です。

正確な知識を持つことは、差別を減少させ、包括的な社会を築くために必要です。

まとめ

マイノリティの意味と直面する課題について今回の記事で詳しく考察してきました。

さまざまなマイノリティが、社会的な制度からの排除や差別、抑圧といった問題に直面しており、その課題を解決するためには包括的で多様性を尊重したアプローチが必要です。

何よりも私たちがマイノリティへの理解を深め、正確な知識を持つことができれば、社会的な問題の解決に向けた重要な一歩を踏み出すことができます。また、マイノリティへの理解が深まることは、国際的な目標であるSDGsの達成にも寄与します。

SDGsは、環境、社会、経済の面から持続可能な世界を実現するための国際目標であり、マイノリティの権利を尊重し、差別をなくすことは、SDGsの重要な要素の一つです。私たちの共同の目標は、より包括的で公平な社会を築くことであり、そのためにはマイノリティへの支援と理解が欠かせないとも考えられます。

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この記事を書いた人

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