宅配伝票で見る「元払い」ってどういう意味?
日常生活で使わない言葉が出てくると困ってしまいますよね。
佐川急便やヤマト宅急便といった配送業者を利用してネットショッピングを利用する際、注文確認メールに「元払い」という言葉がよく出てきます。
佐川急便やヤマトの宅急便などを利用してパッケージを送る時に店舗のスタッフからよく聞く「着払い」と「元払い」という選択肢。
最初に聞いた時に「着払い?元払い?」と、その意味が分からなかった経験はないでしょうか?わたしも最初は戸惑いました。そこで、これらの用語の意味と書き方についてわかりやすく説明します。
着払いと元払いの違い
着払いと元払いの違いは、荷物の送料を誰が負担するかにあります。
- 着払いの場合、荷物を受け取る人が支払います。
- 元払いの場合、送り主が支払います。
これらの用語は佐川、ヤマト、郵便局など、どの配送会社でも同じ意味です。
元払い、着払いを選ぶと、佐川やヤマト宅急便を利用する際にはどちらの方法でも送料はかかります。
運送会社は、荷物を届ける代わりに運送代を受け取っています。
例として、ヤマト宅急便を使った場合、
東京と大阪間の荷物を送る運送料は、最低でも864円かかります。 この864円の運送代を
荷物を受け取る人が支払うのが「着払い」
荷物を送る人が前払いするのが「元払い」
といった違いになります。
したがって、オンラインショッピングで「商品は元払いで送られます」と書かれていた場合、受け取り側はただ商品を待って受け取るだけで、追加料金は発生しません。
配送料金について
以下のリンク先はそれぞれ「ヤマト宅急便、佐川、ゆうパック」の配送料金表です。
元払いの場合、送る側が料金を支払うため、上記の料金表に基づき予想される費用を把握できます。
着払いの場合、受け取る側が料金を支払うので、送る側は料金について心配する必要がありません。
漢字の複雑さについての考察
漢字の理解に困惑するのは、しばしばその複雑さに起因します。
例えば、「着払い」は「着いてから払う」という意味が直感的です。
しかし、「元払い」という言葉を考えると、なぜこれが「送り主が運賃を払う」という意味になるのかは、すぐには理解しづらいです。
「元」という字が、なぜ「送り主」を示すのかは明確ではありません。
「送払い」や「発払い」のような言葉の方が、意味がすぐに理解できそうです。そこで、以下に具体例を示します。
元払いと着払いの事例
例として、東京に住むWさんがいます。Wさんの友人で和歌山のみかん農家を経営するYさんから、美味しいみかんを送るという連絡がありました。
「Wさん、久しぶり!美味しいみかんができたから、あさって1箱送るね」とYさん。Wさんはこれを楽しみにしています。
Yさんは地元のヤマト運輸支店にみかんを入れた箱を持って行き、東京のWさん宅への配送手続きを行いました。送料は1080円で、東京までは1日で届く予定です。
この1080円の運送代には二つの支払い方法があります。
①農家のYさんが荷物を発送する際に、ヤマトの支店で1080円を先払いする。これが「元払い」=送り主が運賃支払い。
②農家のYさんが荷物を発送する際に運賃を支払わず、翌日Wさんが自宅でヤマトの配達員から荷物を受け取るときに1080円を支払う。これが「着払い」=受取人が運賃支払い。
このように、着払いと元払いの違いは、荷物の運送代を誰が支払うかという点にあります。
着払いと元払いに関するよくある質問
次に初めて配送を利用する方々がよく疑問に思うポイントを整理しました。
運賃の支払いタイミング
- 元払い:発送手続き時に、送り主が運送会社、コンビニ、受付所(佐川、ヤマト、郵便局など)で支払う。
- 着払い:荷物を受け取る際、受取人が運送会社に支払う。
これらが基本的な違いとなります。
商品の受け取り方法と費用に関する疑問
商品は指定した配送先で受け取ります。オンラインショッピングの場合、あなたが注文時に記載した住所がそれにあたります。
一般的には、自宅のインターホンが配達員によって鳴らされ、玄関で荷物を受け取ることが多いです。元払いの場合、受け取り時に追加で費用が発生することはありません。つまり、運送代や段ボールの費用は発生しないため、商品が到着するのを待って受け取るだけです。
小銭が必要なくなる心配については、元払いでも着払いでも問題ありません。通常、配送業者は十分な量のお釣りを準備しています。
私自身、これまで何度も荷物を受け取っていますが、配達員がお釣りが不足していると言ったのはたった1回だけでした。それは配送担当の方に10,000円札で支払った際のことです。心配な方は、事前に正確な運賃を確認し、適切な金額を用意しておくと良いでしょう。
商品の返品や交換時の配送料の支払い
商品の返品や交換時の支払いに関しては、オンラインショッピングでは「返品や交換」が一般的なトラブルとして考えられます。
例えば、通販で購入したDさんが、届いた青色の商品ではなくピンク色の商品に交換したいと問い合わせた場合、どちらが費用を負担するのでしょうか?
通販会社から「元払いで返送してください」と指示された場合、支払い責任は購入者のDさんにあります。なぜなら、商品はすでにDさんのもとに届けられ、Dさんが送り主の立場となっているからです。
- 送り主:Dさん → 受取人:通販会社(返送時)
元払いは送り主が運賃を支払うということです。
購入時は通販会社が商品を持っていたため、通販会社が送り主でした。
- 送り主:通販会社 → 受取人:Dさん(購入時)
Dさんが返送する場合、役割が逆転します。
もし通販会社が「着払いでも大丈夫です」と言えば、Dさんは運賃を支払う必要がありません。
「商品の返品や交換」で送料を誰が負担するかは、通常、返品や交換の理由によって決まります。Dさんのケースでは、商品のイメージ違いはDさんの責任ですので、Dさんが支払うのは妥当です。しかし、通販会社が誤った商品を送ったり、商品が不良品だった場合は、通販会社の責任になりますので、通販会社への着払いで返品するのが一般的です。
未注文の荷物の受け取りを拒否する権利について
もし注文していない商品が届いた場合はどうすればいいのでしょうか?
その場合は、受け取りを拒否することができます。荷物が着払いであっても、受取人は運送費用を支払う必要はありません。
自宅に届けられた荷物であっても、必ず受け取らなければならないというルールは存在しません。詐欺に関与するリスクも考慮することが重要です。
過去には送りつけ詐欺が問題になったことがあります。
受け取りを拒否する場合は、配達員にその旨を簡潔に伝えれば問題ありません。
しかし、オークションのような場合では、出品者が商品を送っても落札者が受け取らないトラブルが発生することがあります。
このような状況では、商品は最終的に発送者に戻されることになり、運送会社は目的地まで商品を運んだため、送り主が運送費を支払う必要があります。
この種のトラブルを避けるためには注意が必要です。
代金引換と着払い・元払いの違い
ネット通販での買い物では、「代金引換」オプションがよく見られます。
これは、「代金引換」は商品と配送料の両方を受け取る側が支払う方法です。これに対して「着払い」は受け取る側が配送料のみを支払うことを意味します。
一方で、「元払い」では、発送者が運賃のみを支払うことになります。
これらの違いを具体例で説明します。
例えば、通販で3,000円のミカンを購入する場合。
代金引換の場合、受け取る側はミカン代3,000円と運送代1,080円を合わせて4,080円を支払います。
一方、着払いや元払いでは、運送代1,080円のみが関わる話となります。
このように、商品代金の支払いが含まれるか否かが異なります。
まとめ:配送方法とトラブル対応に関するガイド
1. 配送方法の理解
- 着払いと元払い: 配送方法には「着払い」と「元払い」が存在します。着払いは受け取る側が送料を支払い、元払いは送り主が送料を負担します。
- 代金引換: 代金引換では、商品代金と配送料を受取人が一緒に支払います。
2. 未注文の荷物の受け取り拒否
- 注文していない荷物が届いた場合、受け取りを拒否することが可能です。着払いであっても、運送代を支払う必要はありません。
3. 通販トラブルの対処法
- 返品や交換: 商品の返品や交換に際しては、返送時の運送代の負担者が変わります。自身の責任での変更要求は通常、発送者(購入者)が運送代を支払います。商品の誤配や不良の場合は、通販会社の責任となり、着払いでの返送が一般的です。
4. 配送トラブルへの注意
- オークションの事例: オークションの場合、落札者が商品を受け取らないと、商品は発送者に戻され、運送費用は発送者が負担することになります。
以上のガイドは、配送方法の選択、未注文の荷物の取扱い、通販における返品や交換のプロセス、および配送トラブルへの対処法について理解を深めるのに役立ちます。