壁掛けテレビにしようかどうか迷っています。
部屋がスッキリしてオシャレな壁掛けテレビ。
デメリットもおさえておくと良いでしょう。
「壁掛けテレビ」ってなんかカッコイイですよね。
住宅展示場などのモデルハウスで見ると、部屋の中がよりスタイリッシュになって、空間を広く感じることもあります。
しかし同時に「壁掛けテレビ」を設置することのデメリットもあります。実際に壁掛けテレビを設置した後に「壁掛けテレビは失敗だった」と悔しい思いをしないように、メリットとデメリットの両方を見ながら、ご自身にとって最適なテレビ設置の方法を考えてみてください。
今回ご紹介する壁掛けテレビと置き型テレビのメリットやデメリットを整理してみましょう。
壁掛けテレビが適している人 | 置き型テレビが適している人 |
・スペースを有効に活用したい人 ・スタイリッシュな部屋の雰囲気を求める人 ・目線の高さに合わせた視聴を好む人 | ・頻繁に場所を変更したい人 ・収納スペースが必要な人 ・インテリアとしてのテレビ台を重視する人 |
壁掛けテレビを検討する理由は?
人々が壁掛けテレビを選択する理由は多岐にわたりますが、主な理由は以下のようにまとめられます。
1. 空間の有効活用
壁掛けテレビは、床置き型テレビに比べて空間を節約できます。テレビ台が不要になるため、部屋が広く使え、特に狭い空間や小さな部屋での利用に適しています。
2. スタイリッシュなインテリア
壁掛けテレビは部屋の雰囲気を洗練されたものに変えることができます。スリムでモダンなデザインは、インテリアの一部として部屋をスタイリッシュに見せる効果があります。
3. 安全性の向上
特に地震が多い地域では、壁掛けテレビは安全面で大きな利点をもたらします。床に置かれたテレビは転倒しやすく、怪我や損害の原因となることがありますが、壁掛けテレビは固定されているため、そのリスクが大幅に減少します。
小さなお子様がいらっしゃる家庭では比較的高い位置にテレビを設置できるので、お子様が誤って倒してしまうようなリスクも防ぐことができます。
4. 視聴体験の改善
壁掛けテレビは視聴者の目線の高さに合わせて設置できます。これにより、視聴時の快適さが向上し、長時間視聴しても疲れにくくなります。
5. 整理整頓された空間
テレビ周りの配線や機器を壁の中に隠すことができるため、部屋がすっきりと整理された印象を与えます。これにより、部屋全体がより整頓され、快適な環境を作り出すことが可能です。
6. テクノロジーへの適応
多くの現代のテレビは壁掛け設計に最適化されています。これにより、最新のテレビ技術を活用する上で、壁掛けの設置が効果的な場合があります。
実際、有機ELテレビなどが登場し、高画質でありながらもテレビ本体の薄さ、重さは日々進化しています。
これらの理由から、多くの人々が自宅やオフィスに壁掛けテレビを選んでいます。環境、安全性、視聴体験、そしてインテリアといった複数の側面から、壁掛けテレビが好まれていることがわかります。
壁掛けテレビのデメリット
多くのメリットが壁掛けテレビにはある一方でデメリットもあります。ご自宅やお部屋の環境をイメージしながらデメリットも確認してみましょう。
1. 設置の複雑さ
壁掛けテレビの最大の課題は、その設置の複雑さです。壁に取り付ける際には、配線計画が重要で、これを怠ると見た目が乱雑になります。さらに、壁の構造や種類によっては、専門的な知識や追加の工事が必要になることもあります。
専門的な知識がない素人が壁掛けテレビを設置すると大きな事故に繋がる可能性もありますので注意が必要です。
2. 設置場所の固定性
一度設置すると、場所の変更が難しくなります。これは壁掛けテレビ設置の最大のデメリットかもしれません。
例えば、部屋の模様替えをしたい場合に、テレビだけは動かすことができない。ということが起こります。これが大きな問題となる可能性があります。
新築時に壁掛けテレビを設置したけれど、実際に使ってみると陽の当たり方で見にくい、家具の配置との調和が悪いなどと入った理由でインテリアを変えたいと思っていても実現できない可能性もあります。
3. 視聴角度の制限
壁掛けテレビは視聴角度に制限があります。これは、テレビの位置を自由に変えることが難しいためです。ただし、調整可能なアームを使用することで、この問題はある程度解決できます。
薄型テレビは機種によって視聴できる範囲が異なります。角度のある場所からテレビを見たい場合など、壁掛けテレビではテレビ本体の角度を調整できないために不便な場合があります。
置き型テレビのメリット
壁掛けではない「置き型テレビ」についても併せてメリットとデメリットを確認しておきましょう。
1. 設置の柔軟性
置き型テレビは設置が簡単で、場所の変更も容易に行えます。小〜中型くらいのテレビであれば1人で持ち運ぶこともできます。大型テレビでも2人で移動することが可能です。
また、テレビ本体の角度をある程度は調整できるので、視聴場所・角度に制限がある場合には有効です。
模様替えをするときなど、部屋のインテリアの変更、気分転換などでテレビの配置を変えたい時も自由に移動することができます。
2. インテリアとの調和
テレビ台を活用することで、部屋のインテリアにアクセントを加えることができます。
最近では多くのテレビ台が発売されています。インテリアと調和したテレビ台を活用することができれば壁掛けテレビの工事をしなくても、より近い状態のテレビの設置が可能です。
例えば以下のような壁と一体となるようなテレビ台を活用することで、壁掛けテレビのようなスタイリッシュさと同時に置き型テレビの自由さもある程度は確保できます。
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3. 収納スペースの利用
テレビ周辺の機器やアクセサリーを収納するスペースとして、テレビ台を利用することができます。
壁掛けテレビにするとテレビと一緒に使うレコーダー、ゲーム機器、リモコンなどを収納する場所を別途考える必要があります。
壁掛けテレビは時代遅れ?
壁掛けテレビが「時代遅れ」と見なされるような意見もあります。時代遅れと判定する人たちの主な理由は以下のようなものがあります。
技術の進化とデザインの変化
テレビ技術の急速な進化に伴い、超薄型のデザインやフレキシブルなスタンド付きテレビが登場しています。これらの新しいテレビは、壁掛けの必要性を減らしています。
わざわざ設置のための工事費をかけて自由度の低い壁掛けテレビを設置するのは意味がないと考えてしまうほど、新しく発売されるテレビはどんどんと薄型化、軽量化が進んでいます。
設置の柔軟性の欠如
これまでにも書いてきたように、壁掛けテレビは一度設置すると位置の変更が難しいというのが最大のデメリットです。
現代のライフスタイルは変化が激しく、柔軟に空間を再配置できる家具や機器が好まれる傾向にあります。
配線や設置の複雑さ
壁掛けテレビの設置には、壁の構造を考慮し、配線計画を練る必要があります。
壁の構造によっては壁材の強化、配線のための電気工事などが必要で、これには時間と労力を要し、特に賃貸住宅などでは実施が難しい場合があります。
視聴体験の多様化
そもそも家庭内でテレビを観る人が少なくなった。また、家族で一緒にテレビを視聴する習慣が減ってきているということがあります。
その要因はオンデマンドストリーミングサービスの台頭やモバイルデバイスの普及により、今までは当たり前だった家庭のリビングに大型の固定されたテレビセットに依存しない視聴スタイルが増えてきているためです。
子供達は自分の部屋でパソコン、タブレット、スマホで好きなネット番組(YouTube、Netflixなど)を観るというのがスタンダードになりつつあります。
新しいエンターテインメント形式
仮想現実(VR)や拡張現実(AR)など、新しいエンターテインメント形式の台頭も、従来のテレビ視聴の方法を時代遅れに感じさせる一因となっています。
将来的には「大型テレビそのものが必要ない」となったときには、設置された壁掛けテレビを取り外し、壁を修復する費用と手間を考えると、いつでも気軽に移動できる置き型テレビの方が自由度が高いと考えます。
このように、ライフスタイルの変化、技術の進化、および新しいエンターテインメントの形式の台頭が、壁掛けテレビを時代遅れと見なす理由の一部です。しかし、これはあくまで一部の観点であり、実際には壁掛けテレビは多くの家庭や施設で依然として人気があり、その実用性やスタイルは多くの人々に評価されています。
おすすめの選択肢
ここまでご紹介してきた壁掛けテレビのメリットやデメリットを考慮した上で、テレビ設置の選択肢について整理してみましょう。
壁掛けテレビが適している人
- スペースを有効に活用したい人
- スタイリッシュな部屋の雰囲気を求める人
- 目線の高さに合わせた視聴を好む人
置き型テレビが適している人
- 頻繁に場所を変更したい人
- 収納スペースが必要な人
- インテリアとしてのテレビ台を重視する人
壁掛けテレビと置き型テレビ、どちらを選択するかは、個人の生活スタイルや部屋の構造、デザインへのこだわりに大きく左右されます。自分のニーズに合った選択を行うことで、テレビ視聴の快適さを最大限に高めることができます。
まとめ
壁掛けテレビはスペースの有効活用、スタイリッシュなインテリアへの貢献、安全性の向上という点で注目されています。部屋が広く使え、インテリアとしての魅力を高め、特に地震などの災害時には安全面で優れています。視聴者の目線の高さに合わせて設置できるため、長時間の視聴でも快適です。しかし、設置の複雑さや場所の固定性、視聴角度の制限などのデメリットもあります。これらのメリットとデメリットを総合的に考慮し、部屋の状況や個人のニーズに合わせた選択が推奨されます。